ひきこもり探偵シリーズ

森先生のような、作者本人が体験したことを作中に生かしたリアリティを追及している作品もあれば、中には現実にはあまり無いだろうといったような作品もある。

引きこもりなのだが、能力がありながら人間不信という設定という『引きこもり探偵シリーズ』のようなものもなる。

この作品は坂木司先生による推理小説となっており、デビュー作でもある『青空の卵』からの三部作を含めてのシリーズ作品となっている。日常の中に潜っている謎を究明していく中、主人公達が事件を通して出合う様々な人々との交流を交えた人間ドラマが魅力となっている。

作品について

あらすじ

平凡なサラリーマンで、作品の主人公でもある坂木司の親友、引きこもりの鳥井真一は家庭環境と学生時代のいじめにより、人間不信となってしまっていた。そんな彼を立ち直らせるために、坂木は外で起こった様々な出来事を話していく。坂木から聞かされる事件を聞いていく鳥井は、その類稀な推理力で謎を意図も簡単に解いてしまう名探偵としての素質があった。謎に絡んでいく中、坂木と鳥井は様々な人々であっていくことになるのであった。

登場人物でもある『坂木司』について

作者と登場人物との名前が一致しているのは、作者がデビュー当初は覆面作家としてデビューを飾った当初から決まっておらず、登場人物から取ったという。そのため、名前自体の先出しがどちらになるかはわからないが、物語に登場している坂木と作者は全くの別人として考えて問題ないだろう。

登場人物

鳥井 真一(とりい しんいち)
ひきこもりの名探偵。頭の回転が速く、わずかな情報から物事を推理することが出来る。幼い頃に母親に捨てられ、父親も仕事が忙しかったため、幼少時代は祖母と共に過ごす。その後中学生時代にいじめにあったのをきっかけに不登校になる。またその時期に坂木と知り合い、彼と友人になる。基本的には外に出ることを嫌うが、坂木と一緒ならばある程度の外出は可能である。自宅でコンピュータプログラマーの仕事をしている。家にいることがほとんどのためか、かなりの料理好きで腕前も上々。趣味は全国各地の銘菓を通販で取り寄せること。
坂木 司(さかき つかさ)
このシリーズの一人称語り部。外資系保険会社に務める平凡なサラリーマン。子供の頃から非凡な人物に憧れを抱いており、鳥井の友達になったのもそのため。鳥井が唯一無二の信頼を寄せる人物である。棘のない温厚な性格。非常に涙もろい。
滝本(たきもと)
鳥井・坂木の高校時代の同級生で、現在は警察官として務めている。
小宮(こみや)
滝本の部下。大らかな滝本に度々振り回されている。
巣田 香織(すだ かおり)
デパート勤務のOL。ある事件をきっかけに鳥井・坂木と知り合い、その後度々2人の元を訪れるようになる。
木村 栄三郎(きむら えいさぶろう)
細工職人で、昔ながらの職人気質を持っている。

脱☆引きこもり

作者 作品リスト

ひきこもり探偵シリーズ
  • 青空の卵(2002年5月 創元クライム・クラブ / 2006年2月 創元推理文庫)
  • 仔羊の巣(2003年5月 創元クライム・クラブ / 2006年6月 創元推理文庫)
  • 動物園の鳥(2004年3月 創元クライム・クラブ / 2006年10月 創元推理文庫)
ホリデーシリーズ
  • ワーキング・ホリデー(2007年6月 文藝春秋 / 2010年1月 文春文庫)
  • ウィンター・ホリデー(2012年1月 文藝春秋 )
  • 二葉と隼人の事件簿シリーズ[編集]
  • 先生と僕(2007年12月 双葉社 / 2011年12月 双葉文庫)
その他の作品
  • 切れない糸(2005年5月 創元クライム・クラブ / 2009年7月 創元推理文庫)
  • シンデレラ・ティース(2006年9月 光文社 / 2009年4月 光文社文庫)
  • ホテルジューシー(2007年9月 角川書店 / 2010年9月 角川文庫)
  • 夜の光(2008年10月 新潮社 / 2011年8月 新潮文庫)
  • 短劇(2008年12月 光文社 / 2011年2月 光文社文庫)
  • 和菓子のアン(2010年4月 光文社 / 2012年10月 光文社文庫)
  • 大きな音が聞こえるか(2012年12月 角川書店)
アンソロジーその他

「」内が坂木司作品

  • Sweet Blue Age(2006年2月 角川書店)「ホテルジューシー」※後に『ホテルジューシー』収録
  • 名探偵の奇跡 最新ベストミステリー 日本推理作家協会 編(2007年9月 光文社)「先生と僕」 ※後に「『先生と僕』収録
  • 旅立ち。卒業、十の話 ダ・ヴィンチ編集部 編(2008年2月 メディアファクトリー) ※「告白の日」
  • ピュアフルアンソロジー 片想い。(2008年3月 ジャイブピュアフル文庫)「長い片想い」
  • きみが見つける物語 十代のための新名作・友情編(2008年8月 角川書店)「秋の足音」※後に『青空の卵』収録
  • 作家の読書道 3(2010年5月 本の雑誌社)※インタビュー収録、作家18人の読書ライフからどんな本を読んで育ち、どんな本に影響を受けたのかを探る。
  • 坂木司リクエスト! 和菓子のアンソロジー(2013年1月 光文社)「空の春告鳥」※『和菓子のアン』続編に収録予定
  • 大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー(2013年1月 光文社)「国会図書館のボルト」
  • エール! 2(2013年4月 実業之日本社文庫)「ジャグジー・トーク」
雑誌連載中、掲載作品
  • 二葉と隼人の事件簿シリーズ(双葉社 小説推理 2009年1月号~連載開始)※「先生と僕」続編
  • 山の学校(PHP研究所 月刊 文蔵 2011年6月号~連載開始)
  • ジャスミンの部屋(別冊文藝春秋 2012年5月号)※ホリデーシリーズスピンオフ
  • 大東の彼女(別冊文藝春秋 2012年12月号)※ホリデーシリーズスピンオフ
  • 雪夜の朝(別冊文藝春秋 2013年3月号)※ホリデーシリーズスピンオフ
  • ナナの好きなくちびる(別冊文藝春秋 2013年5月号)※ホリデーシリーズスピンオフ
  • 和菓子のアン 2nd シーズン(光文社 ジャーロ 2013年6月 summer号~連載開始)

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